10年連続のお参りで記念品、
宮内熊野神社
宮内には日本三大熊野神社の一つ、上の写真の宮内熊野大社があります。夏祭は毎年7月25日。この時、御神輿あげがあり、酒を飲み勢いをつけた担ぎ手が道路いっぱいに駆け回り、それは勇壮なお祭です。
正月過ぎには太太神楽(だいだいかぐら)が始まり、県内外からの参拝客でごった返します。連続10年間参拝した人には、記念品が出るというのも、ユニークなところ。
秋11月、菊のシーズンには菊人形目当ての観光客でにぎわい、菊の女王コンテストが開かれます。また市内ではカーニバルが盛大に行なわれ、リオのカーニバルほどではありませんが、沿道は市民のすべてで埋めつくされます。

夏祭り
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秋の菊人形
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美味しい作物の宝庫
私の故郷は、おいしい産物が豊富であることも自慢したい。
6月になれば、山形の、あの有名なサクランボ。そのすぐあとには、桃、梨、ぶどうが採れ、秋には柿、リンゴその種類といったら数えきれないほど。米はコシヒカリなど代表的なものです。
宮内から西へ約3キロ、梨郷(りんごう)の平野(ひらの)という一風変わった地名があります。ここのスイカの爽やかな甘さは、恐らく日本一、いや世界一でしょう。都会に出た私は日本各地のスイカを食べましたが、平野のスイカにはかないません。

サクランボ |
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美味しさ“世界一”、平野のスイカ
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イラストマップ:石野英夫(元住吉)
南陽市観光ガイド・テレホンサービス 0238-40-2122 |
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赤湯の白竜湖と大雪の思い出
温泉で名高い赤湯には、その昔、竜が棲んでいたという伝説がある白竜湖という湖があります。ここは日曜日ともなると、いつも太公望で賑わいます。ここの獲物はへラブナが多く、たまには竜ならぬ、でっかい雷魚が釣れることも。
私も小学生の頃から釣りが好きで、白竜湖によく釣りに行ったものです。暗くなってから家に帰ると、
「こげぬ遅くまでえっと、竜ぬかっちぇすまうぞ!」
母は私をえらい剣幕で叱ったものです。
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十一分山から白竜湖を望む。右が国道13号線 |
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部屋の高窓の脇を通る人の姿が見える――それほど、冬に雪が降ったこともあります。それでも私たち子供は、外で雪合戦したりカマクラを造ったり、嬉々として遊んだものです。
私の故郷・南陽市は、ほかの土地にくらべ観光地は少ない、高速道路はない、新幹線もない。ただあるのは、南陽の人たちの心の温かさ。そしてここには、中学2年の時の、胸がキュンとなる淡い初恋の思い出があるのです。
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筆者・加藤 清
建築業「左官職」、33歳。横浜市港北区新吉田町在住。
山形県南陽市宮内出身
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