/校正:石川佐智子/編集支援:阿部匡宏/編集・文:岩田忠利

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NO.10 昭和14年〜24年、激動期の都立大地区
          戦時中の都立大地区の人たち
    昭和14年、お見事な技、ソバの出前

 柿の木坂通りの右側、蕎麦店「柿の木坂更科」の初代・宮川朝松さんが都立大学教職員室への出前です。
 何人前のソバでしょう? コケたことがないんでしょうか? この写真を借りるときに聞けばよかった。
 提供:柿の木坂更科(柿の木坂1丁目)


  昭和15年、住宅建築ブームに乗る山岡材木店

 目黒区内の新築棟数は東横線開通の昭和2年にくらべ翌々年の昭和4年には約4倍、毎日約5軒ずつ増えていく勢い。そうした宅地化に並行して木材需要はうなぎ上りでした。
 現在のバス停「都立大学駅南口」の近く、バス通りに面した大きな山岡材木店でした。
 提供:田中畳店(中根2丁目)



     昭和16年、「原の大杉」斧入れ式
              
 
写真左から2人目が当主の小杉鋼作さん、一人おいてこの大杉を買った白子樫材店・白子清治さん。
              提供:白子清治さん(柿の木坂1丁目)


 大杉の購入価格は、土地1000坪分の代金


 八雲4丁目の小杉久弥家は元禄時代から続く旧家で、屋敷内には直径1bもの大杉がローソクを並べたように何本も立っていました。その所在地が碑衾村大字衾字原だったことから「原の大杉」と呼ばれ、近郷近在だけでなく木場の深川までその名は知れわたっていました。
 なかでも写真の大杉は天に向かって真っ直ぐ伸び、根元から最初の枝まで50尺(20.5b)もある優れもの。それも、ついに立ち枯れ、お神酒を上げて斧(おの)入れ式を行い、切り倒しました。
 当時の八雲の土地は坪5円。この杉の値段は5000円だったと購入した白子樫材店・白子清治さんのお話でした。


     
   昭和初期から終戦まで八雲小学校周辺の風景

  冬木立の向こうの白い道が現在の八雲通りです。
           
提供:八雲小学校(八雲2丁目)
















   昭和18年、柿の木坂1丁目主婦たちの防空演習

 いわゆるバケツリレーによる消火活動の予行演習です。
 昭和15年につくられた「隣組」といわれる
地域住民組織が中心になって防空演習がさかんに行なわれました。およそ10の家庭で1つの隣組をつくり、防災訓練では共同でバケツリレーによる消火訓練を行ないました。隣組ではこのほか、共同での勤労奉仕活動生活必需品配給などにもあたりました。
  
提供:小杉安治さん(柿の木坂1丁目)


    昭和18年、運動会の賞品はダイコン1本

 柿の木坂東町会の運動会では優秀な参加者の賞品としてダイコン1本を出しました。ダイコンを手渡す副会長の小杉寅吉さん。

 現代では笑い話に過ぎないかもしれませんが、当時はダイコン一本でも貴重な食糧でした。畑には野菜ドロボウが頻発する時世でした。サツマイモ畑に“見張り番小屋”を建てて夜間寝ずに番をした農家もあったほど食糧難は深刻でした。
 提供:小杉安治さん(柿の木坂1丁目)








         
            戦後の都立大地区


 昭和20年夏、終戦時自由通りの子ども

 玉音放送のあった昭和20年夏の写真は、皆さんが敗戦に打ちひしがれそんな心の余裕が無かったのか、滅多に手に入りません。
 写真は八雲2丁目23番の小川畳店前の自由通りに子どもが二人。一人は無邪気な笑顔、もう一人の神妙な顔は小川浩一さん。

 提供:小川畳店(八雲2丁目)


   昭和23年、荒廃した人心を和らげた平町「平和音頭」

 茶舗「土井園」店主・土井仁蔵さんは平町商店街を再建、荒廃した人心を盆踊りを取り入れて和らげました。当時「旭湯」裏に住んでいた日本舞踊坂東流師匠が盆踊り「平和音頭」の振り付けをし、月謝無料で教えました。
 大人も子どもも大きな輪を描いて盆踊り。商店街はにわかに活気づき、日頃の憂さを吹き飛ばしたのでした。
 提供:増田喜三郎さん(平町2丁目)


   昭和24年、目黒通り。栗山米店前バス停「八雲3丁目」

 昭和15年開通した目黒通りは当時「改正道路」と呼ばれ、目黒区と世田谷区の区境、本橋商店の手前まで舗装されていました。
 写真のボンネットバスは東急バスで渋谷の「東横百貨店行き」が昭和24年から走り出し、床は木製でした。
 提供:八雲小学校(八雲2丁目)


 写真左のバス停「八雲3丁目」、現在

 センターゾーンがフェンスで仕切られ、道幅が狭く感じられます。バス停は右手後方。
 撮影:岩田忠利













昭和二十年代の都立大学駅ホーム

現在の城南信用金庫碑衾支店あたりから望む
  提供:目黒区役所広報課

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