03.日当たりのよい場所に生えることから、ヒナタイノコヅチ(日向猪の子槌)


ヒナタイノコヅチの花
所在地 東京都小平市中島町21-1 東京都薬用植物園
科.属など ヒユ科イノコヅチ属 多年草
見どころ

ヒナタイノコヅチの茎葉
 本州から九州、中国に分布します。よく似たイノコズチ(猪の子槌)が林の下などの日陰に生育するのに比べ、ヒナタイノコズチは日当たりの良い原野や路傍などに生育しています。茎は節で枝分かれし、節は膨れます。葉は対生で根は肥厚して地中深くに伸びており、簡単には抜くことが出来ません。庭などに生えると駆除しにくい雑草の一つです。8月頃から花序を伸ばし、目立たない花をさかせます。果実には引っかかりやすいように棘がついており、「引っ付き虫」の植物です。同一種で葉が丸い、マルバイノコズチ(丸葉猪の子槌)も同じように日向に咲きます。
 ※イノコズチ(猪の子槌)の穂と花が3ページ10に載っています。
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.8.23

11.花を下向きに開花する、ヤマオダマキ(山苧環)

ヤマオダマキの花
所在地 長野県東御市池ノ平湿原
科.属など キンポウゲ科オダマキ属 多年草
見どころ  ヤマオダマキは、山地の草原や林の縁にに咲く多年草。五角形の花の形が苧環(おだまき)糸を巻く道具に、似ていることから名付けられました。花の色や形には変異が多く、萼片が赤褐色をしているものがもっとも広範囲に分布していますが、本州中部では花全体がクリーム色のヤマオダマキが多いです。草丈は30〜100センチ位、6月〜8月に花径3センチ前後の花が下向きに開花します。
撮影者 大田孝子 撮影日 2012.8.23
09.雑草の中にまぎれて咲く可憐な花、ハクサンフウロ(白山風露) 別名:アカヌマフウロ

ハクサンフウロの花
所在地 長野県東御市池ノ平高原
科.属など フウロソウ科フウロソウ属 多年草(高山植物)
見どころ  高山帯の草原に生育する多年草です。本州中部の亜高山帯にだけに分布しています。日当たりのよい湿った草原に生え、群落を形成します。高さは30〜50センチになり、花の色は薄いものから濃いものまであり、日当たりが大きく関係するようです。花弁の形は同じ株からの花でもかなり違い、花が何日咲いているのか判りませんが、咲いている間に花弁が伸びて、花弁の基部が空いている状態になるようです。葉は5深裂して、羽片は3出状に中裂します。エゾフウロやイブキフウロと変種の関係にありますが、顎片には伏した毛がある程度で、毛が目立たない点や、花弁の形などで区別されます。花期は7月〜8月頃。
撮影者 大田孝子 撮影日 2012.8.23
02.絶滅危惧II類に指定されている、ミズキンバイ(水金梅)
所在地 東京都千代田区皇居東側に附属、皇居東御苑
科.属など アカバナ科チョウジタデ属 水生多年草
見どころ

絶滅危惧種ミズキンバイの茎葉
 中国に分布の中心があり,水稲栽培が中国大陸より伝来した有史以前に日本に紛れ込んだ史前帰化種と考えられています。地面を這うように生育します。地下茎があり、節から地上茎を出し、下部では地表や水中を這うように伸び、上部は斜上または直立して草丈は60センチ程度になります。葉は互生し、楕円形〜倒卵形、光沢があり、長さ2〜5センチ、幅1.5〜3.5センチ。夏になると、葉腋に花径は3センチくらい、花弁は5枚。黄色の花を咲かせます。“一日花”で花弁は翌日には落ちます。現在では、水域の埋め立てや除草剤の影響で少なくなり、絶滅に瀕しています。環境 省レッドリストで絶滅危惧U類に指定されています。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.8.22
16.茎や萼に白い毛が密生し他のツユクサ種と異なる、アカバナツユクサ(赤花露草)

日照りと猛暑のためか、花は半開き
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など ツユクサ科アカバナツユクサ属 多年草
見どころ  

茎には白い毛が密生、茎が太く、他のツユクサとはだいぶ違います
 熱帯アメリカ原産。草丈は40センチほど。茎には白い毛が密生し太い。葉は広披針形で縁が波打っています。花は淡紅色で花径3センチほど、花弁3枚、萼にも毛が密生しています。花期は7月〜9月。、 
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.8.26

2012.8.22〜27 掲載20種

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04.米より栄養価が高い、ヒモゲイトウ(紐鶏頭) 別名:センニンコク(仙人穀)

ヒモゲイトウの花
所在地 東京都小平市中島町21-1 東京都薬用植物園
科.属など ヒユ科ヒユ属(アマランサス属) 1年草
見どころ

ヒモゲイトウの花と茎葉
 古代南米のインカ文明などでは、種子のために栽培されており、トウモロコシや豆類に匹敵する重要作物であったようです。19世紀に入るとインドなどでも大規模に栽培されるようになりました。ブラジルなどでは、この実を食用にしていて、「アマランサス」の名でよく知られています。7月〜9月に、背丈1.5〜2メートルに生長し、小さなボールがつながったような赤いひも状の花が、垂れ下がって咲く花穂を付けます。
 ギリシャ語で「しおれない」または「花期が長い」という意味のamaranthosが名前の由来です。
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.8.23
18.道端でよく見かける、チカラシバ(力芝) 和名:道芝、花火茅

チカラシバの茎と花と穂
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など イネ科 チカラシバ属 多年草
見どころ  

茎は枝分かれせず伸び、束になった姿は半円形になります
 日本全土と東アジア全域 に自生し、秋になると道端や空き地、草原でよく見かけます。草丈は15〜40センチ。茎は枝分かれしません。円柱形の穂状花序は長さ10〜20センチ、直径約4センチ。「チカラシバ(力芝)」名の由来は根が強く張り、力いっぱい引っ張ってもなかなか抜 けないことから。花期は 8〜10月。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.8.26
08.山地の木陰に生える多年草、スズムシバナ(鈴虫花)

スズムシバナの花
所在地 東京都八王子市高尾町 高尾山野草園
科.属など キツネノマゴ科イセハナビ属 多年草
見どころ
 山地の林下に生える多年草です。イセハナビ(伊勢花火)と同じ場所に咲いていました。草丈は30〜80センチ。葉は長さ4〜10センチほどです。花期9〜10月。薄紫の小さな唇弁の花です。朝開いて午後は萎んでしまいます。スズムシの啼く季節に咲くところから名前がつけられました。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.8.24

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06.山地の落葉林内で見られる、レンゲショウマ(蓮華升麻)

レンゲショウマの花
所在地 東京都八王子市高尾町 高尾山野草園
科.属など キンポウゲ科レンゲショウマ属 多年草 日本固有の1属1種
見どころ
 山地の落葉林内で多く見られます。花茎の下部に茎葉と根出葉があります。草丈は80センチ程度。葉は2〜3出複葉で、小葉は卵形、あらい鋸歯を持ちます。根元から花茎を60〜80センチほどに伸ばしてほんのり紫がった透明感のある白花を下向きに咲かせます。花の大きさは4センチ前後1本の花茎に数輪がまばらにつきます。赤みを帯びた光沢のある薄紫の花が様々な方向を向いて咲きます。漢字で書くと「蓮華升麻」、花の形が蓮、葉っぱがサラシナショウマに似ているところから名付けられました。

山の落葉樹林の下でひっそりと咲く日本固有の1属1種のレンゲショウマの花
 

葉は2〜3出複葉で、小葉は卵形、粗い鋸歯
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.8.24
20.埼玉県戸田市地区に多く、トダシバ(戸田芝) 別名:馬簾(ばれん)

トダシバの花穂
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など イネ科 トダシバ属 多年草
見どころ  

草丈は1メートル前後になるトダシバの茎葉
  全国の日当たりの良い道端、河原、土手、草原、雑木林などに自生する野草。茎は直立し、高さ50〜120センチになります。 茎葉はじめ全草の毛の生えかたに変異があります。別名は、花穂の形が、纏(まとい)の下にさげる馬簾(ばれん)に似るとのことで「バレンシバ」とも言います。荒川を挟んで都内板橋区の対岸、埼玉県戸田市地区に多いことから、この名が付いたとのことです。小穂はやや紫色がかることが多く、小花が2つ咲きます。開花期は8月〜10月。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.8.26
01.ひっそり咲く寄生植物、ナンバンギセル(南蛮煙管) 別名:オモイグサ(思草)

ススキの根元で咲くナンバンギセルの花
所在地 東京都港区白金台5-21-5  国立科学博物館付属 自然教育園内
科.属など ハマウツボ科ナンバンギセル属 1年草 寄生植物 
見どころ

マドロスパイプ(南蛮煙管)を彷彿する花
 イネ科の単子葉植物(イネ、ススキ、サトウキビ)などの根に寄生します。寄主の根から吸収した栄養分に依存して、そこから養分を取りながら生育する寄生植物です。
 原産地は日本。草丈は15〜50センチ。葉は披卵形、長さ5〜10ミリ、幅3〜4ミリ。花期は7〜8月。赤紫色の花を1個つけます。花冠は筒型で、唇形になります。キセルのような形をしています。ナンバンギセルを歌った和歌は万葉集にすでに登場しています。「思草(おもいぐさ)」の名前で登場しており、古くから日本で親しまれていた植物だといえます。その姿を昔、南蛮人と言われていたポルトガル人やスペイン人の船員がくわえていたマドロスパイプに見立てて「ナンバンギセル」の名前が付きました。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.8.19
15.長野県・群馬県の一部に自生する日本固有種、シナノアキギリ(信濃秋桐)

シナノアキギリの花
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など シソ科 アキギリ属 多年草
見どころ

葉の形がキリの葉に似ていることが
名前の由来になった葉
 シナノアキギリは、「長野県松原湖周辺と群馬県の一部でのみ自生する我が国の固有種である」ということを小山海太郎さんという人が発見し、それを牧野富太郎博士が植物研究雑誌に発表してから世に認知されるようになったそうです。草丈50〜80センチ。枝葉に繊毛が多く、淡い黄色の花。花期は8〜10月。
 シナノアキギリによく似た野草に「キバナアキギリ」がありますが、その違いは葉の形と花の色の濃さで区別できます。シナノアキギリの葉は円心形で花の黄色が淡い色です。片やキバナアキギリは矛形の葉を持っていて、花の黄色が濃いのが特徴です。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.8.26
14.千島列島の最北の島、その島の名前、シュムシュノコギリソウ(占守鋸草)

原産地のシュムシュ島の名前を付けた
シュムシュノコギリソウの花
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など キク科ノコギリソウ属 多年草
見どころ  かつては日本領土だった千島列島、その最北端の島、シュムシュ(占守)島に自生する野草です。極寒の風雪に耐えて育つ野草だけに、他のノコギリソウ種に比べ、背が低く、地面にへばりつくように枝葉を広げています。花は小さいですが、花びらなどはしっかりしています。花期は7〜8月。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.8.26
13.海岸の砂地などに生える、ハマアザミ(浜薊)  別名:ハマゴボウ(浜牛蒡)

根がゴボウのように深い
ハマアザミの花
所在地 つくば市天久保4-1-1 筑波実験植物園内
科.属など キク科アザミ属 多年草
見どころ  草丈は30〜50センチくらいです。根生葉、茎生葉ともに羽状に切れ込み、厚くて光沢があります。葉縁には鋭いトゲが生え、触ると痛いです。花期は7〜12月頃で、茎の先端に直径3センチ程度の頭状花序をつけます。花は一般的に紅紫色で、管状花の付け根に4枚〜7枚程度の苞を持ちます。名の由来は地中深くゴボウのような根があることからつけられました。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.8.26
12.森林内に生育するラン科植物、ツチアケビ(土木通)の実

土の中から生えてくる
朱色のツチアケビの実
所在地 東京都八王子市高尾町 高尾山野草園
科.属など ラン科ツチアケビ属 腐生植物 多年草 日本固有種
見どころ  森林内に生育するラン科植物です。地上部には葉などは無く、地面から鮮やかな黄色の花茎が伸び、草丈は1メートルくらいになります。花期は6〜7月ころに、花径2センチくらいの黄褐色の花を咲かせます。花後、花軸の上部に果実を垂下して付けます。果実は多肉質の鮮やかな朱色をした楕円体で長さは10センチくらいになります。ツチアケビの和名は、果実の形がアケビによく似ていて直接土中から生えているためにつけられました。別名には、ヤマサンゴ、ヤマトウガラシ、ヤマノカミシャクジョウがあります。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.8.24
10.ほんのりと紅をさし咲く、メイゲツソウ(明月草) 別名:紅虎杖(ベニイタドリ)

メイゲツソウの花
所在地 長野県東御市池ノ平湿原
科.属など タデ科イタドリ属の多年草
見どころ

池ノ平高原に花のじゅうたんを敷き詰めたような
メイゲツソウの群落
 北海道から本州の中部地方にかけて分布し、高山の砂礫地や崩壊地に生えます。日本固有種で、虎杖(イタドリ)の山地型です。草丈は150センチから200センチくらいです。虎杖(イタドリ)の花は白いですが、本種の場合は紅色を帯びた小さな花を穂状にたくさんつけます。名前の由来は、お月見のころに花をつけるところからきています。葉は楕円形で、互い違いにはえ、葉のつけ根の部分は水平です。開花時期は7月〜9月。 
撮影者 大田孝子 撮影日 2012.8.23
17.ふわふわした銀色の大きな花穂がひと際目立つ、パンパスグラス 和名:銀葦

50〜60センチある花穂はどこからでも目立つ存在感満点!
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など イネ科 コルタデリア属 宿根多年草
見どころ  

細長い葉は硬く、不用意に触ると手を切ります。ご注意を!
 小石川植物園の正門を入ったとたん、目に飛びこんできたのが、ふわふわした大きな花穂。白い花穂が夏の青空の中で太陽に照らされひと際目立ちます。樹木の取材のとき神代植物園でも見ましたが、花穂の長さは50〜60センチあるそうです。草丈が私の目見当では4〜5メートルです。
 別名を「シロガネヨシ(銀葦)・西洋ススキ」と呼びます。原産地はブラジル・アルゼンチンなど南米大陸のパンパ地方。この地方に生えている グラス(芝)が名前の由来です。日本へは、明治時代中期に渡来し全国で野生化しているのだそうです。花期は9月〜10月。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.8.26
05.スーパーグレイン(驚異の穀物)と呼ばれる、スギモリケイトウ(すぎもり鶏頭) 

スギモリケイトウの花
所在地 東京都小平市中島町21-1 東京都薬用植物園
科.属など ヒユ科ヒユ属(アマランサス属) 1年草
見どころ
 花期は7〜9月で、19世紀には中国・東南アジアなどで野菜用、穀実用として栽培されるようになりました。日本へは江戸時代に、主に観賞用として伝来しました。アマランサス・パニクラツス(Amaranthus paniculatus)の園芸品種で、ヒモゲイトウの仲間です。東北地方では小規模ながらアカアワ、仙人穀(センニンコク)などの名前で食用にも栽培されていました。日本では観葉植物として栽培されることが多いですが、健康食品として売られてもいます。穀実は、栄養成分が豊富で優れた機能性食材として様々に利用され、評価されています。
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.8.23
19.日本全国に自生し穂から油のような成分を出す、アブラススキ(油薄)

まばらな穂にややまとまった小穂が枝先に弓上に曲がって垂れます
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など イネ科 アブラススキ属 多年草
見どころ  

葉は長さ40〜60センチ、幅が約1センチの線形
  日本全土と中国の山野に自生する草丈90〜120センチの野草。葉は長さ40〜60センチ、幅が約1センチの線形です。葉の基部には長毛が生えています。下部の葉には長い柄があるのが特徴です。長さ約30センチの円錐花序は先が弓状に曲がり、花序の枝は糸状、茎から放射状に出て垂れ下がります。小穂は柄が長さ約5ミリの長いもの(長梗)と長さ約3ミリの短いもの(短梗)が対になってつきます。
 ススキの名がついていますが、ススキは穂がふわふわした綿毛があります。が、アブラススキには綿毛が無いことなど、はっきり異なっています。名前の由来は穂から油のような成分を出すため。花期は88〜10月 。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.8.26
07.江戸時代から観賞用に栽培されていた、イセハナビ(伊勢花火)

枝先に咲く淡いピンクのイセハナビの花
所在地 東京都八王子市高尾町 高尾山野草園
科.属など キツネノマゴ科イセハナビ属 多年草
見どころ  原産地は東南アジア。江戸時代に中国経由で渡来して観賞用に栽培されていたものが野生化しました。草丈は40〜50センチくらいで葉は対生し長楕円形です。花期は夏〜初秋によく枝分かれした枝先に花弁は長さ1〜2センチくらいで、先端は5裂して漏斗状の薄紫の花をつけます。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.8.24

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